ドイツ、天然暮らし。

2016年5月から結婚を機にドイツ暮らしを始めました。 自然の中でのんびり、家族と暮らす毎日を書いています。

2017年04月

この間、おばあちゃんのうちにイースターの夕御飯を食べに行ったのですが、
その時に私へのバースデープレゼントとしてハーブの鉢植えを4つもらいました。

ローズマリーと、タイムと、セージと、あさつき。
おばあちゃんのお料理にもたびたび登場する、活躍度の高いハーブたちです。

去年の5月におばあちゃんのところから今住んでいるところに引っ越してから、
「おばあちゃんちみたいなハーブ花壇を作るんだ!」という夢を持っていた私。
いや、もっと前、アロマテラピーとかメディカルハーブの試験を受けるあたりからの夢だな。
とにかく、おばあちゃんからのプレゼントで、その夢が叶いました!!!

早速旦那さんがホームセンターでプランターを買ってきてくれて、
鉢植えからプランターに植え替えをしました。

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近くの森で石を拾って、プランターに敷いて、土を敷いて、鉢植えを入れます。
写真のプランターに入ってる植物は、旦那さん一人暮らし時代からいる、観葉植物くん。
引越しの時に倒して、土がちょっと減っていたので、今回土を増やしてあげました。
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出来上がったハーブのプランター!!!!
あさつきはお味噌汁やスープに散らして、
ローズマリーとタイムはお料理に、
セージはお茶にと大活躍。
「ちょっと○○取ってきて」なんて、ベランダに出てちょいちょいっとつむのが楽しい!!!!

 

お腹もいっぱいになって、トイレも済ませて再び下道を走ってしばらくすると、
ベルギーの街、目的地ディナンにつきました。

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岩山の上にある要塞のお城と、右に見える大聖堂が印象的な街。
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古い町並みに石畳。
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川沿いの景色もいい感じ。
風が強くて寒い日でした。
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大聖堂は一度、岩山の崖崩れにより倒壊したのですが、再び立て直されたそうです。
黒っぽい石造りで荘厳な雰囲気の大聖堂。
見た目からしてかっこいいのですが、中はもっとすごかった。
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祭壇右にあるステンドグラス。
大きい!あざやか!!!
たくさんの人が見入っていました。
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祭壇の後ろのステンドグラスも迫力がありました。
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マリア像。不思議と惹かれる魅力がありました。

岩山の上の要塞までは、階段をひたすら登るコース(要塞への入場料のみ)と、
ロープウェーのコース(追加料金)があります。
寒いし、ロープウェーで行きました。
だんだんと下の街並みが遠ざかり、岩山に生えている春の草花の景色を楽しんでいるうちに、
上に到着。
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石畳の広場の周りに建物があります。
建物の中は、第一次世界大戦の博物館になっていました。
音や映像などで戦争の悲惨さを伝えています。
炎のようにメラメラ燃える赤い照明とか、
真っ暗な部屋で影だけが横切り、悲鳴が聞こえる演出など、
五感に訴えかける仕掛け。
子供の時に行ったら、ちょっとトラウマになりそう。
でも、これくらい恐ろしくすれば、戦争したいと思わなくなるんじゃないかなー。
というか、思って欲しい。
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要塞の上からの町並み。
茶色いレンガ造りの昔ながらの建物が目立ちます。
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別の角度から。
大聖堂、すごく大きい。

ディナンのすぐ隣はLeffeという町です。
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ビール好きなら知っている方もいらっしゃるかもしれません。
ベルギービール、Leffeの故郷です。
すごく小さな町です。
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この修道院で作られていたらしいLeffeビール。
でも人も全然いなくて、すごく静か。
後から知ったんですが、実はビール博物館があったらしい。
行きたかった!

Leffeビールの故郷で、どうしてもLeffeを飲みたかった旦那さん。
外の寒さに凍えていた私、「私は紅茶を飲む!」と言い張りました。
で、修道院の近くにあったレストランぽい建物のドアを叩きました。
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右のテラスに回ると、
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こんなデコレーションが。
レストランの中もテーブルセッティングがしてあり、なにかパーティーでもありそうな予感。
お店の中にいた人に「ビールとお茶だけでもいいですか」と言ったら、
「このテラスでもいいなら」とサーブしてもらいました。
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紅茶はかわいらしいポットに入って、かわいらしいカップに注ぎます。
ビールにはおいしいチーズがついてきて。
寒い外でしたが、紅茶で体が温まり、ビールを味見する元気が戻ってきました。
ドイツの白ビールに似たまろやかな味。好みです。

レストランのトイレ。
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今でこそ屋根がついてますが、完全に外付けのトイレ。
昔ながらでいいなあ。
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外でも食べられるみたい。
天気のいい夏の日に、ビール博物館に行って、ここでごはん食べたい。

さて満足したところで、
再び家路につきます。

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途中、素晴らしい模様の牛さんがいる牧場を通りがかり、撮らせてもらいました。
突然の怪しいアジア人の訪問に、左側の牛さんはびっくりしてました。
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牧場の建物。
昔からの建物を、普通に使っています。
フランスでもそうなんですが、古いレンガ造りの建物をそのまま映画館にしたり、
フィットネスクラブにしたり、あるものを使い続けるところがたくさんありました。
古いから、いい、とか、新しいからどうとかじゃなくて、
普通に使い続けている気のはらない感じ。
ドイツで古い街に行っては感動していた私たちですが、
それを観光地でもなんでもなく、特別な感じでもなんでもなく、
本当に普通に暮らし続けている街があることに感動しました。

フランスは食材も、料理方法もたくさんあって、美味しいもの好きにとってはたまらない国でした。

 

さて、今回の旅の最終日。
ゆっくり起きて朝ごはんを食べ、
友人の娘ちゃんとひとしきり遊んでから、帰路につきました。

フランスと私たちの住むドイツの間にはベルギーがあります。 
そこには、フランス旅行で訪れたディナンとスペルは違うのですが、
同じ名前の街、ディナンがあると 旦那さんのお友達から聞き、
帰り道に寄ってみることにしました。

ドイツからフランスに行く時は高速道路で行ったのですが、
帰りは下道で。
高速道路は要所要所にトイレがあったり、休憩所があったりするのですが、
下道にはそれがない。
お腹もすいたし、トイレも行きたいし、
でも見渡す限り平野、大きな畑と菜の花畑ばかりで、いよいよ不安になってきたころ、
道端にこんなレストランを発見。
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右側がサンドイッチスタンド?
左側がバー?
サンドイッチスタンドを覗くと、誰もいません。
入口にはフランス語で張り紙が。
なんだかわからないけど、「バー」という言葉が読み取れたので、
「サンドイッチ欲しい人はバーに行け、ってことかなぁ」
と思ってバーの扉を開けてみました。
 (写真にはバーのドアの前に人がいますが、これは私たちが食べ終わって出たあとの写真。
 着いた時には外に誰もいなくて、どきどきしました)
中は意外に広く、左側には懐かしいサッカーゲームが置かれた広いテーブル席。
正面がカウンターになっていて、宝くじを買うお客さんがいました。
右側が小さなイートインスペース、さらに右奥が厨房のよう。
サンドイッチスタンドとバーが、厨房をはさんで一体になっている建物です。

カウンターで宝くじを売っていたおばさんに、
「二人です、」と声をかけると、
フランス語で、何やら言われました。
私たちが、食べるジェスチャーをして、「OK?」と言うと、
OK、こっちよ、とイートインスペースに通してくれました。

イートインスペースには3つテーブルがあり、すでに2つは家族連れで埋まってました。
フライドポテトの乗ったなにかしらを食べている人が多い印象。

メニューを見て、なんとか推測のついたものを頼んでみました。
画してきたのは、これ。
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山盛りのフライドポテトに小さなハンバーグが乗ったプレートと、
大きなバゲットにカマンベールチーズとハムが挟まったサンドイッチ。

ハンバーグは肉の味が濃厚で、フライドポテトは揚げたて、
カマンベールチーズはバターのようなとろける食感でした。

周りに何にもないレストランですが、ほんとうに美味しかった。
バーにはおばさんの孫らしき子供が書いたのであろう絵が飾られていて、
おばさんと、厨房で料理をしている(見えなかったけど、おばさんの旦那さんかな)が、
幸せな人生を歩みながらここで商いをしているんだろうなーというのが見えました。

ここで栄養補給とトイレを済ませ、さらにベルギーへと走ります。 

さて、いよいよベルサイユ宮殿に入ります。
宮殿前の広場には、まだまだながーい行列が。
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天気はすっかり快晴、暑いぐらいの陽気。
お昼も食べたし、お庭も歩いたし、なんだか眠くなってしまい、
並びながらうとうとしてしまいました^^;

1時間ほど待って入れた宮殿。
無料で日本語の音声ガイドが借りられます。

1階は各部屋に映像が流され、自動的に音声ガイドが映像に合った説明を流してくれます。
ベルサイユ宮殿や、離宮の説明を聞くことができます。

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礼拝堂。なんとか人ごみの前に行って撮った一枚。
中は入れないので、こんな風にすっきり撮れました。

たくさんの人で、流されるように1階部分は終了。
二階はフランス国王や王女たちの居室、有名な鏡の間やフランス歴代の戦争の絵画が飾られた先頭の間などがあります。

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部屋の天井には息を飲むような絵が描かれています。
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上を見上げてぽかーんとしてしまう。
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ルイ14世の胸像が飾られた、ダイアナの間。
この日同行してくれた、パリ1日目、二日目泊めてくれた友人、ディアヌは、
「ここは私の部屋!」と嬉しそうに写真を撮っていました。
ダイアナは、フランス語読みでディアヌなんですね。

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立派な時計が飾られていたのは、ルイ14世の寝室。
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寝るのも、食べるのも、人々の視線と興味の的だった王様。
「自分たちは民から求められる『王族』を演じなければならない」
と連夜宴会を開いていたとも言われる国王の心中はいかなるものだったのでしょう。
王様、王族と言ったら普通の人からしたら、
「贅沢ばっかりして、いい気なもんだ!」
と思うけれど、彼らは彼らなりに、葛藤や苦悩があったのかもしれません。

ベルサイユ宮殿自体は、人も多くて、人ごみに流されながらの見学でした。
ここは一回見ればいいかなーという感じでしたが、
宮殿のお庭は四季ごとに来てみたい!
噴水のショーを全部見てみたい!
と思いました。

夜は、ディアヌとソルボンヌ大学近くの韓国料理屋さんへ。
先日いったベルギーの旅で会ったお友達家族が、
「ここのからあげがうまい!」とオススメしてくれたので、楽しみにしていたのです。

入ったら、お店の人が開口一番、
「予約はしていますか?」
もちろん予約はしてません。
でも、広々としたテーブル席に案内してくれ、無事座ることができました。

マッコリが飲みたかったのですが、残念ながらなく、
韓国のソージュを頼みました。
お店の人は全員韓国の人。
フランス語で会話していますが、私たちが拙い韓国語を話すと笑顔で答えてくれて嬉しかった。
頼んだのは、
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冷奴のごま油ネギ醤油かけ。
醤油の味がほっとするー。
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 チヂミ。外はさくっとなかはもちもちーーーーー!!!!!!
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そして、唐揚げ!!!!
衣が香ばしい!!!!!
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あと、キムチスープ!!!
韓国風に、みんなで直接、自分のスプーンでとって食べました。 
これにご飯もついてきたので、本当に嬉しかった。

フランス料理はおいしかったけれど、やっぱり醤油やご飯を食べるとほっとします。

帰り道、お友達のうちの近くの駅に降り立つと、
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なんだか東京みたいな風景。
東京みたいに新しいビルが建っているけれど、静かで、空気も比較的綺麗で、
なんだか不思議でした。

お友達のうちに戻ったら、遅い時間だったのに娘ちゃんが起きて待っていてくれました。
「明日遊ぼうね!」と言っておやすみなさいをしました。

 

さて、かわいい娘ちゃんのいるお友達のおうちに泊まった翌日。
朝10時にやってきたのは、ベルサイユ宮殿です。
すでに宮殿に入るための行列が、ベルサイユ宮殿の前を蛇のようにくねくね出来ています。

例のごとく、インターネットで先行チケットを買っていた私たち。
ですが、この行列は先行チケットを買った人が並んでいる列のようです。
(先行チケットの意味は・・・?)
「後で戻ってきたら少しは行列が緩和されているかな?」
と考えて、先にベルサイユ宮殿のお庭を見学することにしました。

もともとはルイ13世の狩猟の館として建てられたベルサイユ宮殿の前身。
ルイ14世の頃に本格的に宮殿として建築され、
お庭もルイ14世の肝いり、宮殿よりも多くの人力を費やして作られたんだそう。
その当時も一般の人の入園が許され、自由に観覧することができたんだとか。
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複雑な模様。フランス様式の代表的なお庭の作りです。
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ベルサイユ宮殿を後ろから眺める。
この時間はまだ肌寒い上に、ほとんどの人が宮殿の行列に並んでいたのですいていました。
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近くに水を引く高地のないベルサイユ。
ルイ14世はセーヌ川に大々的な揚水装置を作らせてここまで水を運び、
たくさんの噴水のあるお庭を完成させました。
庭のあちこちに立派な噴水があり、
時間ごとに水のショーを見せてくれます。
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タイミングが合わなくて見られなかったけれど、
自然の滝を模したこの噴水、どんな風になるのか興味があります。
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精緻な彫刻が施された噴水口。
お庭にはギリシャ神話をもとにした彫像もたくさん飾られていて、
その一つ一つが本当に細かい作りになっています。
一つ一つ見ていたら1日ではとてもとてもたりません。
でも、いくつか見とれてしまったなぁ。

お庭の中には軽食を売る売店やレストランなどもあります。
私たちもサンドイッチを買って噴水の近くで朝食を取り、
(人々が手こぎボートに乗れる広い水路がありました!)
お庭の端にある二つの離宮を見に行きました。

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まずは、17世紀に作られた大トリアノン宮。
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ルイ14世の寝室であったり、
ルイ14世の不倫相手、モンテスパン夫人と彼との隠れ家であったり、
ナポレオンの母の私室であったり、
はたまたナポレオンと皇后マリー=ルイーズの滞在場所でもあった大トリアノン。

女性らしい設えが優雅な印象の宮殿でした。
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バラ色の大理石でできていて、上品なピンク色がロマンチックです。

続いて、小トリアノン宮を。
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ルイ15世と不倫相手のポンパドゥール公爵夫人の密会場所として建てられた、
小トリアノン。
ルイ16世は王妃マリー=アントワネットにこの離宮をプレゼントしたのだそうです。
ナポレオン統治時代にはナポレオンの妹、そして皇后マリー=ルイーズがこの館を使用、
続いて国王ルイ=フィリップの長子オルレアン公爵と公爵夫人が住居にしたそうです。
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こちらも女性らしい内装で、とってもよかった。

こうしてお昼も過ぎるまで庭をうろうろした私たち。
「そろそろベルサイユ宮殿に行こうか!」
とお庭の中心に戻ってきたら、
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なんと快晴!!
汗ばむくらいの日差しになってきました。



 

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