ドイツ、天然暮らし。

2016年5月から結婚を機にドイツ暮らしを始めました。 自然の中でのんびり、家族と暮らす毎日を書いています。

カテゴリ:ヨーロッパ各国 > フランス

さて、今回の旅の最終日。
ゆっくり起きて朝ごはんを食べ、
友人の娘ちゃんとひとしきり遊んでから、帰路につきました。

フランスと私たちの住むドイツの間にはベルギーがあります。 
そこには、フランス旅行で訪れたディナンとスペルは違うのですが、
同じ名前の街、ディナンがあると 旦那さんのお友達から聞き、
帰り道に寄ってみることにしました。

ドイツからフランスに行く時は高速道路で行ったのですが、
帰りは下道で。
高速道路は要所要所にトイレがあったり、休憩所があったりするのですが、
下道にはそれがない。
お腹もすいたし、トイレも行きたいし、
でも見渡す限り平野、大きな畑と菜の花畑ばかりで、いよいよ不安になってきたころ、
道端にこんなレストランを発見。
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右側がサンドイッチスタンド?
左側がバー?
サンドイッチスタンドを覗くと、誰もいません。
入口にはフランス語で張り紙が。
なんだかわからないけど、「バー」という言葉が読み取れたので、
「サンドイッチ欲しい人はバーに行け、ってことかなぁ」
と思ってバーの扉を開けてみました。
 (写真にはバーのドアの前に人がいますが、これは私たちが食べ終わって出たあとの写真。
 着いた時には外に誰もいなくて、どきどきしました)
中は意外に広く、左側には懐かしいサッカーゲームが置かれた広いテーブル席。
正面がカウンターになっていて、宝くじを買うお客さんがいました。
右側が小さなイートインスペース、さらに右奥が厨房のよう。
サンドイッチスタンドとバーが、厨房をはさんで一体になっている建物です。

カウンターで宝くじを売っていたおばさんに、
「二人です、」と声をかけると、
フランス語で、何やら言われました。
私たちが、食べるジェスチャーをして、「OK?」と言うと、
OK、こっちよ、とイートインスペースに通してくれました。

イートインスペースには3つテーブルがあり、すでに2つは家族連れで埋まってました。
フライドポテトの乗ったなにかしらを食べている人が多い印象。

メニューを見て、なんとか推測のついたものを頼んでみました。
画してきたのは、これ。
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山盛りのフライドポテトに小さなハンバーグが乗ったプレートと、
大きなバゲットにカマンベールチーズとハムが挟まったサンドイッチ。

ハンバーグは肉の味が濃厚で、フライドポテトは揚げたて、
カマンベールチーズはバターのようなとろける食感でした。

周りに何にもないレストランですが、ほんとうに美味しかった。
バーにはおばさんの孫らしき子供が書いたのであろう絵が飾られていて、
おばさんと、厨房で料理をしている(見えなかったけど、おばさんの旦那さんかな)が、
幸せな人生を歩みながらここで商いをしているんだろうなーというのが見えました。

ここで栄養補給とトイレを済ませ、さらにベルギーへと走ります。 

さて、いよいよベルサイユ宮殿に入ります。
宮殿前の広場には、まだまだながーい行列が。
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天気はすっかり快晴、暑いぐらいの陽気。
お昼も食べたし、お庭も歩いたし、なんだか眠くなってしまい、
並びながらうとうとしてしまいました^^;

1時間ほど待って入れた宮殿。
無料で日本語の音声ガイドが借りられます。

1階は各部屋に映像が流され、自動的に音声ガイドが映像に合った説明を流してくれます。
ベルサイユ宮殿や、離宮の説明を聞くことができます。

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礼拝堂。なんとか人ごみの前に行って撮った一枚。
中は入れないので、こんな風にすっきり撮れました。

たくさんの人で、流されるように1階部分は終了。
二階はフランス国王や王女たちの居室、有名な鏡の間やフランス歴代の戦争の絵画が飾られた先頭の間などがあります。

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部屋の天井には息を飲むような絵が描かれています。
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上を見上げてぽかーんとしてしまう。
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ルイ14世の胸像が飾られた、ダイアナの間。
この日同行してくれた、パリ1日目、二日目泊めてくれた友人、ディアヌは、
「ここは私の部屋!」と嬉しそうに写真を撮っていました。
ダイアナは、フランス語読みでディアヌなんですね。

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立派な時計が飾られていたのは、ルイ14世の寝室。
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寝るのも、食べるのも、人々の視線と興味の的だった王様。
「自分たちは民から求められる『王族』を演じなければならない」
と連夜宴会を開いていたとも言われる国王の心中はいかなるものだったのでしょう。
王様、王族と言ったら普通の人からしたら、
「贅沢ばっかりして、いい気なもんだ!」
と思うけれど、彼らは彼らなりに、葛藤や苦悩があったのかもしれません。

ベルサイユ宮殿自体は、人も多くて、人ごみに流されながらの見学でした。
ここは一回見ればいいかなーという感じでしたが、
宮殿のお庭は四季ごとに来てみたい!
噴水のショーを全部見てみたい!
と思いました。

夜は、ディアヌとソルボンヌ大学近くの韓国料理屋さんへ。
先日いったベルギーの旅で会ったお友達家族が、
「ここのからあげがうまい!」とオススメしてくれたので、楽しみにしていたのです。

入ったら、お店の人が開口一番、
「予約はしていますか?」
もちろん予約はしてません。
でも、広々としたテーブル席に案内してくれ、無事座ることができました。

マッコリが飲みたかったのですが、残念ながらなく、
韓国のソージュを頼みました。
お店の人は全員韓国の人。
フランス語で会話していますが、私たちが拙い韓国語を話すと笑顔で答えてくれて嬉しかった。
頼んだのは、
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冷奴のごま油ネギ醤油かけ。
醤油の味がほっとするー。
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 チヂミ。外はさくっとなかはもちもちーーーーー!!!!!!
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そして、唐揚げ!!!!
衣が香ばしい!!!!!
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あと、キムチスープ!!!
韓国風に、みんなで直接、自分のスプーンでとって食べました。 
これにご飯もついてきたので、本当に嬉しかった。

フランス料理はおいしかったけれど、やっぱり醤油やご飯を食べるとほっとします。

帰り道、お友達のうちの近くの駅に降り立つと、
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なんだか東京みたいな風景。
東京みたいに新しいビルが建っているけれど、静かで、空気も比較的綺麗で、
なんだか不思議でした。

お友達のうちに戻ったら、遅い時間だったのに娘ちゃんが起きて待っていてくれました。
「明日遊ぼうね!」と言っておやすみなさいをしました。

 

さて、かわいい娘ちゃんのいるお友達のおうちに泊まった翌日。
朝10時にやってきたのは、ベルサイユ宮殿です。
すでに宮殿に入るための行列が、ベルサイユ宮殿の前を蛇のようにくねくね出来ています。

例のごとく、インターネットで先行チケットを買っていた私たち。
ですが、この行列は先行チケットを買った人が並んでいる列のようです。
(先行チケットの意味は・・・?)
「後で戻ってきたら少しは行列が緩和されているかな?」
と考えて、先にベルサイユ宮殿のお庭を見学することにしました。

もともとはルイ13世の狩猟の館として建てられたベルサイユ宮殿の前身。
ルイ14世の頃に本格的に宮殿として建築され、
お庭もルイ14世の肝いり、宮殿よりも多くの人力を費やして作られたんだそう。
その当時も一般の人の入園が許され、自由に観覧することができたんだとか。
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複雑な模様。フランス様式の代表的なお庭の作りです。
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ベルサイユ宮殿を後ろから眺める。
この時間はまだ肌寒い上に、ほとんどの人が宮殿の行列に並んでいたのですいていました。
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近くに水を引く高地のないベルサイユ。
ルイ14世はセーヌ川に大々的な揚水装置を作らせてここまで水を運び、
たくさんの噴水のあるお庭を完成させました。
庭のあちこちに立派な噴水があり、
時間ごとに水のショーを見せてくれます。
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タイミングが合わなくて見られなかったけれど、
自然の滝を模したこの噴水、どんな風になるのか興味があります。
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精緻な彫刻が施された噴水口。
お庭にはギリシャ神話をもとにした彫像もたくさん飾られていて、
その一つ一つが本当に細かい作りになっています。
一つ一つ見ていたら1日ではとてもとてもたりません。
でも、いくつか見とれてしまったなぁ。

お庭の中には軽食を売る売店やレストランなどもあります。
私たちもサンドイッチを買って噴水の近くで朝食を取り、
(人々が手こぎボートに乗れる広い水路がありました!)
お庭の端にある二つの離宮を見に行きました。

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まずは、17世紀に作られた大トリアノン宮。
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ルイ14世の寝室であったり、
ルイ14世の不倫相手、モンテスパン夫人と彼との隠れ家であったり、
ナポレオンの母の私室であったり、
はたまたナポレオンと皇后マリー=ルイーズの滞在場所でもあった大トリアノン。

女性らしい設えが優雅な印象の宮殿でした。
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バラ色の大理石でできていて、上品なピンク色がロマンチックです。

続いて、小トリアノン宮を。
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ルイ15世と不倫相手のポンパドゥール公爵夫人の密会場所として建てられた、
小トリアノン。
ルイ16世は王妃マリー=アントワネットにこの離宮をプレゼントしたのだそうです。
ナポレオン統治時代にはナポレオンの妹、そして皇后マリー=ルイーズがこの館を使用、
続いて国王ルイ=フィリップの長子オルレアン公爵と公爵夫人が住居にしたそうです。
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こちらも女性らしい内装で、とってもよかった。

こうしてお昼も過ぎるまで庭をうろうろした私たち。
「そろそろベルサイユ宮殿に行こうか!」
とお庭の中心に戻ってきたら、
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なんと快晴!!
汗ばむくらいの日差しになってきました。



 

モネの庭に行く途中、なんだかすごい広い敷地の建物の近くを通りました。
門のところには、「城」という文字が・・・
城好きな旦那さん、モネの帰り道に「寄ってもいい?」と聞いてきました。
わたしはいいよー。 と二つ返事で答えます。
そんな感じで軽く寄ってみたお城。
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今でも個人の持ち物だそうで、見学の時間が決められており、
ガイドさんが観光客を引き連れてお城の敷地内を歩きます。

1675年まで歴史が遡れるこのお城。
フランス革命や度々の戦争を生き延び、その間にいろいろと持ち主が代わり、
(一度はお城の建築材がほかの建物を作るための材料として売られていたことも!)
いろいろとありながらも、今は個人の持ち主として一般公開されています。
20ヘクタールもある敷地に、イタリア式庭園、英国式庭園、フランス式庭園などいろいろな趣向の庭園も完備しています。
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青でまとめられた部屋。
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白と黒のチェッカー模様になった床に、
重々しい焦げ茶色の螺旋階段。
物語が始まりそうな趣があります。
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打って変わって、大きな窓から日が燦々と差し込む明るいダイニングルーム。
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豪奢なこのお部屋。
テーブルの上にあるのは、小さなお菓子が乗ったお皿です。
この日はイースターのイベントが開かれていて、小さな子達が仮装して集まっており、
不思議の国のアリスの帽子屋のような格好をしたお兄さんに物語を聞きながらお城巡りをしていました。
このお城は他にも、ハロウィンなどの四季折々のイベント時期に子供や大人のイベントを開催しているようです。
高価なものがたくさん詰まっているお城なのに、子供たちに開放して楽しませてくれるのは、
今の持ち主さんの意向なんでしょう。
素晴らしいなと思います。
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先ほどのお部屋の隅には、こんなピアノが。
見学者の一人に弾かせてくれました。
普通、お城には、「触っちゃダメ!」という表示が多いのですが、
こういう趣向もうれしい。
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お城から、それぞれのお庭へ向かう広場の噴水。

時々日が差すと暖かく感じられるお庭をぐるっとまわってお城をあとにしました。

この夜からふた泊、旦那さんの大学時代の友人のおうちに泊まります。
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お友達の作ってくれたパエリアとサラダをお腹いっぱい食べた後のひと時。
おうちの娘ちゃん、旦那さんにべったりです。

日本語は聞けますが話せず、フランス語を話す娘ちゃん。
でも、「・・・・だねー」と日本語で話すと、
「ね」と相槌を打ってくれます。
時々彼女が全くわからないような内容を話していても、
「・・・だよねえ」などと語尾につけると、
「ね」と返してくれるのです。
とってもかわいい。


 

カーンのホテルで、翌日の予定を話していたら、
「ジベルニーのモネの家に行こうか」という話になりました。
カーンからパリの道すがらにあり、かつ公共交通機関で行きにくいところ
(今回私たちは車で旅してるので、せっかくだから、そういう場所に行こうかと)
という条件を満たしていたからです。

翌日も肌寒く、曇りの天気。
冬用のコートに、タートルネックのワンピースを着ました。
旅前半は暑いくらいだったから、冬服は無駄になるかと思いましたが、
役に立って良かった。

さて、モネの家。
前日にチケットをネットで購入。
少し並んでいましたが、列を飛び越えて入園を果たしました。

モネの庭から望む、モネの家。
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春の花が咲き乱れる中に佇むピンクの館。
かわいいです。
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季節がら、色んな色のチューリップがたくさん。
庭のあちこちで写真を撮る人がいます。

庭の端から、あの有名な、睡蓮の池のある方の庭へ抜けることができます。
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地下道みたいな通路を抜けると、
小川がさらさら流れる小道に出ました。
左には竹林。
竹林の向こうに、池らしきものが覗きます。
小川に沿って歩いて行くと、池の周りの庭に出てきました。
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ここも鮮やかな花が咲いています。

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睡蓮の葉が浮かんでます。

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あの橋!
モネがあそこで絵を描いたなんて、信じられない感じ。

池のある庭から、モネの家に戻ってきます。

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モネの書斎かな、アトリエかな。
広い壁は絵がところせましとかけられて、大きな窓からは庭が見えます。

玄関ホールには、浮世絵や日本風の陶器も飾られていました。
モネが、自分の好きなものをワクワクと飾っていたのでしょうか。

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明るい黄色でまとめられたダイニング。
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その隣のキッチン。
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キッチンは爽やかな青の色調。

二階にはバスルームやベッドルームがあり、やはり窓からはきれいな庭が眺められました。

お昼は、モネの家近くのレストラン兼ホテルに入ってみました。
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寒かったけれど、外のテラス席を選びました。

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野菜のポタージュ。
とろりとしているので、いつまでも温かく食べられました。

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シンプルなスモークサーモンのオムレツ。
胡椒も、飾りもなく、
具もスモークサーモンだけ。
卵と、バターと、塩と、スモークサーモンの味がたまらなく美味しい。

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旦那さんは、魚のクリーム煮。
魚エキスがたっぷり出ているクリームで、ごはんが進みます。

周りになにもない小さな町ですが、こんなに完成された、
潔いメニューがありました。

フランスはどうやら、田舎の方が美味しい料理が食べられれのかもしれません。












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